Windows Vista  
疑問 Windows Vistaのボリュームアクティベーション2.0 (VA 2.0) とはどう言うものだろうか?

 KMS(Key Management Service)を使用する方法!

調査 Windows Vistaのボリュームライセンス製品(Business Edition,Enterprise Edition)では、ボリュームアクティベーション2.0 という新しいライセンス認証方法に変更されました。(詳細はここ。)
簡単に言うとボリュームライセンス製品でもアクティベーションが必要になりましたが、マイクロソフトに繋いでライセンス認証する必要はなく、ネットワーク上の代理アクティベーションサーバー(KMSサーバー)でライセンス認証を行う方式とのことです。

2006年12月上旬にはインターネット上の”sito.kmip.net”にてKMSサーバーが公開されたり、KMSサーバーのVMwareイメージが流出したりしました。

早速、KMSサーバーのVMwareイメージの”Vista_KMS.rar”を入手したので確認してみます。
ここで注意があります。
KMSライセンス認証は25台を超えるコンピュータが組織のネットワークに定期的に接続されている環境を対象としている為、25台以上のクライアントからのライセンス認証の要求がされて初めてライセンス認証が完了します。また、クライアントからのライセンス認証の要求も一定期間(たぶん30日)されないとKMSサーバーのライセンス認証の要求の記録が削除されます。(詳細はここ。)

入手したKMSサーバーを立ち上げ、”cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -dlv” にて状態を確認したところ ”Current count: 0”となりますね〜。

調べたところ、このKMSサバーは2006年11月20日ぐらいにクライアントからのライセンス認証の要求がされていて、今日の日付で立ち上げるとKMSサーバーのライセンス認証の要求の記録が期限切れで削除されるみたいです。
そこで、VMwareイメージの”Windows Vista (experimental).vmx”に”rtc.startTime = "1164286430"”を追加することで、強制的にVMware上の時計を2006年11月23日にできるとの情報を得ました。
早速、追加して”cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -dlv” にて状態を確認したところ ”Current count: 41”となりました。(^^)


では、早速Windows VistaのBusiness editionをインストールし確認してみます。
@ VLキー(YFKBB-PQJJV-G996G-VWGXY-2V3X8)を使ってインストールします。
A インストール後、コマンドプロンプトを管理者として実行し、代理アクティベーションサーバー(KMSサーバー)を下記の様に登録します。
 cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -skms [ip address of kms server]

[例] 192.168.1.5に設定する場合

上記メッセージがでると完了です。

B ライセンス認証を行います。
通常通り”コンピュータ”のプロパティからもできますが、今回はコマンドプロンプト(管理者として実行)から下記の様に行います。
 cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -ato

上記メッセージがでると完了です。



<補足1>
KMSサーバーを作成してみます。
1. Windows Vista Business EditionをKMSキーにてインストールし、ライセンス認証を行います。
※何個かのKMSキーは流出していますが、ライセンス認証はできないようです。
2. ”cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -dlv” にて状態を確認してみると

当然ですが、”現在の数: 0”です。

3. 別途、Windows Vista Business EditionをVLキー(YFKBB-PQJJV-G996G-VWGXY-2V3X8)を使ってインストールします。
インストール後、コマンドプロンプトを管理者として実行し、代理アクティベーションサーバー(KMSサーバー)を下記の様に登録し、ライセンス認証を行います。
 cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -skms [ip address of kms server]
 cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -ato

”台数が足りない”と言う意味のメッセージがでて、ライセンス認証に失敗しました。

4. 再度KMSサーバーにて”cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -dlv” にて状態を確認してみると

現在の数: 1”になりました。

5. 項目3と同様のことを24回繰り返し・・・・・・(疲れた。)
・・・・・とうとうライセンス認証に成功(^^)

6. 再度KMSサーバーにて”cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -dlv” にて状態を確認してみると

現在の数: 25”になっています。
 
最初にも書きましたがクライアントからのライセンス認証の要求も一定期間(たぶん30日)されないとKMSサーバーのライセンス認証の要求の記録が削除されます。(詳細はここ。)
VMwareを使って日付を一定にするのが便利そうです。
(ちなみに”Windows Vista (experimental).vmx”に追加する文字を”rtc.startTime = "1167577100"”にすると 2007年1月1日になります(^^))

<補足2>
Windows Vista Enterprise Editionで確認してみます。
Business Edition同様にインストール後、コマンドプロンプトを管理者として実行し、代理アクティベーションサーバー(KMSサーバー)を下記の様に登録し、ライセンス認証を行います。
 cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -skms [ip address of kms server]
 cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -ato

問題なくライセンス認証に成功しました。



<補足3>
Windows Vista Enterprise Edition,Business Edition以外で確認してみます。
1. まずは、プロダクトキーを入力せずにWindows Vista Ultimate Editionをインストールします。
2. インストール後、コマンドプロンプトを管理者として実行し、代理アクティベーションサーバー(KMSサーバー)を下記の様に登録します。
 cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -skms [ip address of kms server]

上記の様に代理アクティベーションサーバー(KMSサーバー)の登録に失敗しました。

3. インターネット上の”Windows.Vista.all.editions.activation.guide.12.16.2006-Roger525”と言うファイルの情報によると下記のファイルをBusiness Edition or Enterprise Editionのものと入れ替えるとKMSサーバーによるライセンス認証が可能とのことでした。

<対象ファイル>
C:\Windows\System32\licensing\pkeyconfig\pkeyconfig.xrm-ms
C:\Windows\ServiceProfiles\NetworkService\AppData\Roaming\Microsoft\SoftwareLicensing\tokens.dat

4. 上記のファイルの入れ替えはセーフモードではなく通常モードで可能ですが、”Software Licensing”サービスの停止と各ファイルの所有権、アクセス権の変更が必要です。
それと、Business Edition or Enterprise EditionのVLキーへの変更が必要です。
Business Edition :YFKBB-PQJJV-G996G-VWGXY-2V3X8
Enterprise Edition :VKK3X-68KWM-X2YGT-QR4M6-4BWMV

早速、上記のファイルをBusiness Editionのものに入れ替えて、コマンドプロンプトを管理者として実行し、プロダクトキーを変更します。
 cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -ipk YFKBB-PQJJV-G996G-VWGXY-2V3X8
上記メッセージがでると成功です。

次に、コマンドプロンプトを管理者として実行し、代理アクティベーションサーバー(KMSサーバー)を下記の様に登録し、ライセンス認証を行います。
 cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -skms [ip address of kms server]
 cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -ato

ライセンス認証に成功しました。

5. ”cscript c:\windows\system32\slmgr.vbs -dlv” にて状態を確認してみると

どうやら、見かけはUltimate EditionですがBusiness Editionとして認識されているようです。
機能的にも”Media Center”が動かなかったり・・・・・


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