Windows 8 　
疑問 Windows 8の多言語インストールディスクは可能なのだろうか？

　Deployment Image Servicing and Managementツール(DISM.EXE)を使用する方法！
調査 2012年8月16日(日本時間)にWindows 8がMSDM, Technetに公開されました。
同時にWindows 8用の"Language Pack"も公開されましたので、多言語対応のインストールディスクを作成してみました。

Windows 7よりDeployment Image Servicing and Management ツール (DISM.exe)が標準で装備されましたので、これを使用します。
まず、以下の物を用意します。
① Windows8 無印(Core Edition)とProfessinal Editionのインストールディスク　※今回は日本語版をD:\Win8\Win8_Proに展開しておきます。
② 追加したい言語のWindows8用のLanguage Pack
　※今回はD\:Win8\LP\langpacksに"英語"用をen-usフォルダに、"ドイツ語"用をde-deフォルダに、"フランス語"用をfr-frフォルダに、"イタリア語"用をit-itフォルダに、"中国語(簡体字)"用をzh-cnフォルダにそれぞれ準備しました。
③ Windows ADK(Windows Assessment and Deployment Kit)内のWindows PE4.0用の言語ファイル。(ダウンロードはここ)
　※今回はboot.wimに適用しますので、必要な言語ファイルは"WinPE-LanguagePack-Package"、"WinPE-EnhancedStorage-Package"、"WinPE-Scripting-Package"、"WinPE-SecureStartup-Package"、"WinPE-Setup-Client-Package"、"WinPE-Setup-Package"、"WinPE-SRT-Package"、"WinPE-WDS-Tools-Package"、"WinPE-WMI-Package"、"WinPE-FontSupport-Package"(中国語のみ)のそれぞれの言語ファイルをD:\LP\PEに"英語"用をen-usフォルダに、"ドイツ語"用をde-deフォルダに、"フランス語"用をfr-frフォルダに、"イタリア語"用をit-itフォルダに、"中国語(簡体字)"用をzh-cnフォルダにそれぞれ準備しました。
  　
フォルダ構成


最初はインストールされるイメージの"install.wim"ファイルに他言語を適用します。
まずは、Windows8 無印(Core Edition)とProfessinal Editionのインストールディスクの"install.wim"ファイルの内部情報を確認します。
　DISM /Get-wimInfo /Wimfile:D:\Win8\Win8_Pro\sources\install.wim　※管理者権限のコマンドプロンプトにて実行
以下の様に表示されインデックス1にProfessinal Edition、インデックス2に無印(Core Edition)が格納されていることがわかります。

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　展開イメージのサービスと管理ツール
　バージョン: 6.2.9200.16384

　イメージの詳細: D:\Win8\Win8_Pro\sources\install.wim

　インデックス: 1
　名前: Windows 8 Pro
　説明: Windows 8 Pro
　サイズ: 8,327,946,630 バイト

　インデックス: 2
　名前: Windows 8
　説明: Windows 8
　サイズ: 8,289,192,537 バイト

　操作は正常に完了しました。
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今回は、Windows8 無印(Core Edition)とProfessinal Editionの両方に他言語ファイルを適用します。
まずは、"install.wim"ファイルをマウントするため、以下を管理者権限のコマンドプロンプトにて実行します。
また、あらかじめD:\Win8に"mount"フォルダ、"mount2"フォルダを作成しておきます。
　DISM /Mount-Wim /WimFile:D:\Win8\Win8_Pro\sources\install.wim /index:1 /MountDir:D:\Win8\mount
　DISM /Mount-Wim /WimFile:D:\Win8\Win8_Pro\sources\install.wim /index:2 /MountDir:D:\Win8\mount2

次は他言語ファイルの適用。
　DISM /image:D:\Win8\mount /ScratchDir:D:\Win8 /Add-Package /PackagePath:D:\Win8\LP\langpacks\en-us
　DISM /image:D:\Win8\mount /ScratchDir:D:\Win8 /Add-Package /PackagePath:D:\Win8\LP\langpacks\de-de
　DISM /image:D:\Win8\mount /ScratchDir:D:\Win8 /Add-Package /PackagePath:D:\Win8\LP\langpacks\fr-fr
　DISM /image:D:\Win8\mount /ScratchDir:D:\Win8 /Add-Package /PackagePath:D:\Win8\LP\langpacks\it-it
　DISM /image:D:\Win8\mount /ScratchDir:D:\Win8 /Add-Package /PackagePath:D:\Win8\LP\langpacks\zh-cn
　DISM /image:D:\Win8\mount2 /ScratchDir:D:\Win8 /Add-Package /PackagePath:D:\Win8\LP\langpacks\en-us
　DISM /image:D:\Win8\mount2 /ScratchDir:D:\Win8 /Add-Package /PackagePath:D:\Win8\LP\langpacks\de-de
　DISM /image:D:\Win8\mount2 /ScratchDir:D:\Win8 /Add-Package /PackagePath:D:\Win8\LP\langpacks\fr-fr
　DISM /image:D:\Win8\mount2 /ScratchDir:D:\Win8 /Add-Package /PackagePath:D:\Win8\LP\langpacks\it-it
　DISM /image:D:\Win8\mount2 /ScratchDir:D:\Win8 /Add-Package /PackagePath:D:\Win8\LP\langpacks\zh-cn

"lang.ini"の再作成とシステムロケール、ユーザーロケール、入力ロケールを指定します。　※今回は日本語に設定
　DISM /Image:D:\Win8\mount /Set-SKUIntlDefaults:ja-JP /Gen-LangINI /Set-SetupUILang:ja-JP /distribution:D:\Win8\Win8_Pro
以下の様な"lang.ini"が作成されました。




最後にマウントした"install.wim"ファイルに変更を適用します。
　Dism /Unmount-Wim /MountDir:D:\Win8\mount /Commit
　Dism /Unmount-Wim /MountDir:D:\Win8\mount2 /Commit



次は、インストール時の表示言語の変更と、インストール時に上記の他言語を選択できるように"boot.wim"ファイルを変更します。
まずは、Windows8 無印(Core Edition)とProfessinal Editionのインストールディスクの"boot.wim"ファイルの内部情報を確認します。
　DISM /Get-wimInfo /Wimfile:D:\Win8\Win8_Pro\sources\boot.wim　※管理者権限のコマンドプロンプトにて実行
以下の様に表示されインデックス1にPE環境、インデックス2にセットアップ環境が格納されていることがわかります。

----------------------------------------------------
　展開イメージのサービスと管理ツール
　バージョン: 6.2.9200.16384

　イメージの詳細: D:\Win8\Win8_Pro\sources\boot.wim

　インデックス: 1
　名前: Microsoft Windows PE (x86)
　説明: Microsoft Windows PE (x86)
　サイズ: 1,037,745,293 バイト

　インデックス: 2
　名前: Microsoft Windows Setup (x86)
　説明: Microsoft Windows Setup (x86)
　サイズ: 1,541,154,969 バイト

操作は正常に完了しました。
----------------------------------------------------

まずは、"boot.wim"ファイルをマウントするため、以下を管理者権限のコマンドプロンプトにて実行します。
また、あらかじめD:\Win8に"mount"フォルダを作成しておきます。
　DISM /Mount-Wim /WimFile:D:\Win8\Win8_Pro\sources\boot.wim /index:2 /MountDir:D:\Win8\mount

次は他言語ファイルの適用。
　DISM /image:D:\Win8\mount /ScratchDir:D:\Win8 /Add-Package /PackagePath:D:\Win8\LP\PE\en-us
　DISM /image:D:\Win8\mount /ScratchDir:D:\Win8 /Add-Package /PackagePath:D:\Win8\LP\PE\de-de
　DISM /image:D:\Win8\mount /ScratchDir:D:\Win8 /Add-Package /PackagePath:D:\Win8\LP\PE\fr-fr
　DISM /image:D:\Win8\mount /ScratchDir:D:\Win8 /Add-Package /PackagePath:D:\Win8\LP\PE\it-it
　DISM /image:D:\Win8\mount /ScratchDir:D:\Win8 /Add-Package /PackagePath:D:\Win8\LP\PE\zh-cn

"lang.ini"の再作成とシステムロケール、ユーザーロケール、入力ロケールを指定します。　※今回は日本語に設定
　DISM /Image:D:\Win8\mount /Set-SKUIntlDefaults:ja-JP /Gen-LangINI /Set-SetupUILang:ja-JP /distribution:D:\Win8\mount
以下の様な"lang.ini"が作成されました。



最後にマウントした"boot.wim"ファイルに変更を適用します。
　Dism /Unmount-Wim /MountDir:D:\Win8\mount /Commit

後は、以下の様なEI.cfgファイルをD:\Win8\Win8_Pro\sourcesに追加します。


 [EditionID]

[Channel]
Retail

[VL]
0


後は、D:\Win8\Win8_Proに格納されたファイルにてインストールディスクを作成すれば完成です。
前述のWindows ADK(Windows Assessment and Deployment Kit)に含まれるoscdimg.exeを使うと簡単です。
"展開およびイメージング ツール環境"のコマンドラインツールを管理者権限にて実行し以下を実行します。
<x86の場合>
　oscdimg.exe -lHRM_CCSA_X86FRE_DV5 -h -m -u2 -b"%DandIRoot%\x86\Oscdimg\etfsboot.com" D:\Win8\Win8_Pro D:\Win8\Win8_multilangs.iso

<ｘ64の場合>
　oscdimg.exe -lHRM_CCSA_X86FRE_DV5 -h -m -u2 -b"%DandIRoot%\amd64\Oscdimg\etfsboot.com" D:\Win8\Win8_Pro D:\Win8\Win8_multilangs.iso


実際にインストールしてみます。
↑最初にインストール画面の言語を選択できます。今回はドイツ語を選択。
　　
↑ここでインストールする言語を選択します。
　　
↑ここで中国語を選択。
　　
 ↑インストールは最初に選択したドイツ語で進んでいきますが、使用許諾契約書はインストール言語の中国語になります。
　　
↑1度目の再起動後よりインストールしている言語に代わって行きます。
　　
↑インストールが完了しました。
今回のインストールディスクの場合、他言語もインストールされ、言語の設定で変更できます。
↑日本語に変更しました。


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